住宅を建てる際、最初に始まるのが基礎工事です。この基礎工事は、建物を支える土台となる非常に重要な工程であり、その後の住宅の品質を左右すると言っても過言ではありません。しかし、基礎工事は、屋外で行われるため、天候に大きく左右されるという側面も持ち合わせています。特に、雨は、基礎工事における大きな敵とも言える存在です。雨が降ると、工事が中断せざるを得ないだけでなく、基礎の品質にも悪影響を及ぼす可能性があります。では、なぜ雨が基礎工事に悪影響を与えるのか、そして、雨天時の基礎工事はどのように行われるのか、詳しく見ていきましょう。 基礎工事は、まず、地盤を掘削し、砕石を敷き詰めることから始まります。この際、雨が降ると、掘削した穴に水が溜まり、地盤が緩んでしまいます。また、砕石も水分を吸収してしまい、均一に締め固めることが難しくなります。さらに、基礎のコンクリートを打設する際にも、雨は大きな問題となります。コンクリートは、打設後、適切な水分量で固まる必要がありますが、雨が降ると、水分量が過剰になり、コンクリートの強度が低下する可能性があります。また、雨水によってコンクリートの表面が洗い流され、ひび割れの原因となることもあります。 そのため、基礎工事では、雨天時の対策が非常に重要となります。工事現場では、雨養生シートを使用したり、排水ポンプで水を汲み出したりするなど、様々な対策を講じています。また、雨が降る可能性がある場合は、コンクリートの打設を延期することも検討します。基礎工事は、雨との戦いと言っても過言ではありません。しかし、適切な対策を講じることで、雨の影響を最小限に抑え、高品質な基礎を築くことができるのです。