耐震等級3の家を建てたとしても、それだけで災害時の安心がすべて確保されるわけではありません。地震などの災害が発生した際に、安全に避難し、その後の生活を維持するためには、日頃からの備えが不可欠です。耐震等級3の家は、地震による倒壊や崩壊のリスクを大きく減らすことができますが、それ以外のリスク、例えば、家具の転倒や火災、ライフラインの寸断などに対しては、別の対策が必要です。 まず、家具の固定は非常に重要です。大きな家具は、地震の揺れで転倒し、ケガの原因となるだけでなく、避難経路をふさいでしまう可能性もあります。突っ張り棒やL字金具などを使用して、しっかりと固定しましょう。また、非常用持ち出し袋を準備しておくことも大切です。食料や水、懐中電灯、ラジオ、救急セットなど、最低限必要なものをまとめておきましょう。避難場所や連絡手段についても、家族で話し合っておく必要があります。 災害時に、電気やガス、水道などのライフラインが止まってしまうことを想定しておくことも大切です。カセットコンロやポータブル電源、水の備蓄などを準備しておくと、災害時でも不自由なく生活を送ることができます。さらに、地域の防災訓練にも積極的に参加しましょう。実際に避難経路を確認したり、防災に関する知識を深めたりすることで、いざという時に落ち着いて行動することができます。耐震等級3の家は、安全な暮らしの基盤となります。しかし、その安全を最大限に活かすためには、日頃からの備えが重要であることを忘れないでください。