欠陥住宅の事例として、最も多く報告されるのが「雨漏り」です。雨漏りは、建物の構造や防水処理の不備によって発生し、放置すると、建物の腐食やカビの発生、さらには健康被害を引き起こす可能性があります。雨漏りの原因は多岐にわたりますが、主なものとしては、屋根の施工不良、外壁のひび割れ、窓枠のシーリングの劣化などが挙げられます。屋根の施工不良は、屋根材の重ね合わせが不十分だったり、釘打ちが甘かったりすることで発生します。また、外壁のひび割れは、地震や地盤沈下、経年劣化などによって発生し、そこから雨水が侵入することがあります。さらに、窓枠のシーリングは、経年劣化によってひび割れたり、剥がれたりすることがあり、そこから雨水が侵入することもあります。雨漏りは、初期段階では、天井や壁にシミができる程度で、気づきにくいこともあります。しかし、放置すると、シミが拡大したり、水滴が垂れてきたりするようになり、被害が深刻化します。また、雨漏りは、建物の内部構造を腐食させ、シロアリなどの害虫を呼び寄せる原因にもなります。さらに、雨漏りによって発生したカビは、アレルギーや喘息などの健康被害を引き起こす可能性があります。雨漏りは、発見が遅れると、補修費用が高額になるだけでなく、建物の寿命を縮める原因にもなります。そのため、雨漏りを発見したら、速やかに専門業者に相談し、適切な補修を行うことが重要です。また、雨漏りを未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。屋根や外壁の点検を行い、ひび割れやシーリングの劣化などを早期に発見し、補修するようにしましょう。