台所の水漏れトラブルの中で、最も発生頻度が高いのがシンクの下の収納キャビネット内で起こる水漏れです。普段は物で隠れていて目に付きにくい場所だからこそ、気づいた時には被害が広がっていることも少なくありません。もし、シンク下で水漏れを発見したら、慌てずにどこから水が漏れているのか、その発生源を確認しましょう。チェックすべきポイントは主に四つあります。一つ目は「排水トラップと排水ホース」です。これは、シンクで使った水を床下の排水管へ流すためのパーツで、S字やP字の形をしています。水を流した時にだけ、このパイプの接続ナット部分や、ホースとのつなぎ目から水がポタポタと漏れてくる場合は、ナットの緩みや内部のパッキンの劣化が原因です。ホース自体に亀裂が入っていることもあります。二つ目は「給水管と給湯管」です。これは、蛇口にお湯と水を供給するための二本の管で、止水栓(ハンドル式のバルブ)を介して接続されています。水を流していなくても常に水が漏れている場合は、この管の接続ナットの緩みやパッキンの劣化が考えられます。止水栓のハンドルの根元から水が滲んでいることもあります。三つ目は、シャワーホース付きの蛇口(シャンプードレッサー)の場合の「シャワーホース」です。ホースを伸ばしたり収納したりする過程で劣化が進み、ホースにできた小さな亀裂から水が漏れ出します。この場合、ホースを引き出してシャワーを使った時に水漏れが発生するのが特徴です。四つ目は「シンクと天板の隙間」です。シンクの縁を埋めているコーキングが劣化すると、洗い物で跳ねた水などがその隙間からキャビネット内に侵入することがあります。原因箇所を特定する簡単な方法として、一度キャビネット内を乾いた布で完全に拭き、その後、怪しい部分に乾いたティッシュペーパーを当ててみてください。水を流したり、蛇口を操作したりしながら、どこが最初に濡れるかを確認することで、原因の特定が容易になります。