浴槽を交換する際、デザインやサイズだけでなく「材質」にこだわることで、毎日のバスタイムの快適さは大きく変わってきます。それぞれの材質には、価格、保温性、肌触り、メンテナンス性などに異なる特徴があり、ご自身のライフスタイルや何を重視するかによって最適な選択は変わってきます。現在、最も普及しているのが「FRP(繊維強化プラスチック)」です。最大のメリットは価格が安く、カラーやデザインのバリエーションが豊富なこと。軽量で施工しやすいのも特徴ですが、表面に傷がつきやすく、長年の使用で変色や汚れが目立ちやすいというデメリットもあります。ワンランク上の選択肢として人気なのが「人造大理石(人工大理石)」です。本物の大理石のような高級感と滑らかな肌触りが魅力で、FRPよりも傷がつきにくく、汚れも落としやすいのが特徴です。保温性も比較的高く、美しい状態を長く保つことができます。価格はFRPより高価になります。昔ながらの高級浴槽の代名詞が「ホーロー」です。金属の表面にガラス質を焼き付けて作られており、陶器のような美しい光沢と、重厚感のある滑らかな肌触りが楽しめます。保温性が非常に高く、お湯が冷めにくいのが最大のメリットですが、重量があるため設置場所に制約が出ることや、衝撃で表面のガラス質が欠ける可能性がある点には注意が必要です。シャープでモダンな印象を与えるのが「ステンレス」です。錆びにくく耐久性が高いため、清潔な状態を保ちやすいのが特徴です。保温性も高いですが、金属特有の無機質な肌触りや、傷が目立ちやすい点が好みの分かれるところでしょう。それぞれの材質の長所と短所をよく理解し、ご自身の予算や、肌触り、保温性、掃除のしやすさといった優先順位を明確にすることが、交換後に後悔しないための最も重要なポイントです。
失敗しない浴槽の選び方!材質別の特徴を比較