トラブルシューティングガイド:水道修理の基本から応用まで

2025年11月
  • 在来工法とユニットバスで違う?浴槽交換のポイント

    トイレ

    浴槽の交換工事は、ご自宅の浴室がオーダーメイドの「在来工法」か、工場生産の「ユニットバス」かによって、その方法、難易度、費用が大きく異なります。それぞれの構造的な特徴と、交換におけるポイントを理解しておくことが重要です。まず、タイルや石、木材などで作られた在来工法の浴室は、デザインの自由度が高い反面、浴槽交換は大掛かりな工事になりがちです。浴槽は床や壁に埋め込まれるように設置されていることが多く、交換するためには、まず既存の浴槽の周りのタイルや壁を部分的に解体する必要があります。新しい浴槽を設置した後、解体した部分を元通りに修復しますが、この時、最も重要なのが「防水処理」です。壁や床との取り合い部分に隙間ができないよう、防水工事を確実に行わなければ、将来的な水漏れの原因となります。浴槽のサイズや形状を比較的自由に選べるというメリットはありますが、解体・復旧工事が伴うため、工期は長くなり、費用も高額になる傾向があります。一方、ユニットバスは、壁・床・天井・浴槽などが一体となった箱のような構造です。浴槽交換は、基本的に同じメーカーの同じ規格の製品、あるいは後継品への交換が前提となります。サイズが合わない浴槽を無理に入れることはできません。交換作業自体は、浴槽を固定しているネジや部材を外し、新しいものと入れ替えるという比較的シンプルな工程で済むため、在来工法に比べて工期は短く、費用も安く抑えられます。ただし、問題は「交換可能な浴槽が見つかるかどうか」です。古いユニットバスの場合、すでにメーカーが交換用の浴槽の製造を終了しているケースも少なくありません。その場合、浴槽だけの交換はできず、浴室全体をリフォームするしか選択肢がなくなることもあります。ご自宅の浴室のタイプを確認し、それぞれのメリット・デメリットを把握した上で、最適な交換プランを検討することが大切です。