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浴槽交換か浴室リフォームか迷った時の判断基準
浴槽にひび割れや落ちない汚れが目立つようになり、「交換したい」と考えた時、多くの人が直面するのが「浴槽だけを交換するか、この際、浴室全体をリフォームしてしまうか」という選択の悩みです。どちらを選ぶかによって費用も工期も大きく変わるため、いくつかの判断基準をもとに、ご自宅の状況と将来のライフプランを照らし合わせて慎重に検討することが大切です。まず、最も重要な判断基準は「浴槽以外の部分の劣化状況」です。浴槽だけでなく、壁や床のタイルにひび割れやカビが目立つ、シャワー水栓や換気扇の調子が悪い、ドアの開閉がスムーズでない、といった複数の問題がある場合は、浴槽だけを新しくしても、すぐに他の部分の不具合が気になり始める可能性が高いです。このような場合は、思い切って浴室全体をリフォームした方が、結果的に満足度は高くなります。次に、「浴室のタイプ」も大きな判断材料です。タイル貼りの在来工法の浴室の場合、浴槽交換だけでも周囲の解体・補修工事が必要になるため、工事費用は比較的高額になります。浴室全体のリフォーム費用との差額がそれほど大きくないのであれば、断熱性や清掃性に優れた最新のユニットバスへリフォームする方が、長期的なメリットは大きいと言えるでしょう。また、「将来のライフプラン」も考慮に入れるべきです。今は問題なくても、10年後、20年後を見据えて、手すりの設置や段差の解消といったバリアフリー化を考えているのであれば、浴槽交換のタイミングで浴室全体のリフォームを行うのが効率的です。もちろん、「予算」という現実的な制約もあります。まずは、浴槽交換のみの場合と、浴室全体をリフォームした場合の二つのパターンの見積もりを取り、それぞれのメリット・デメリットと費用を比較検討することから始めてみてはいかがでしょうか。