トラブルシューティングガイド:水道修理の基本から応用まで

2025年10月
  • 洗面台床下水漏れの修理費用は火災保険で賄えるか

    洗面所

    洗面台の床下から水漏れが発生し、業者から提示された高額な見積書に愕然とした時、最後の希望となるかもしれないのが「火災保険」の存在です。火災保険は火事のためだけ、と思われがちですが、多くの契約には「水濡れ補償」という特約が付帯しており、条件を満たせば修理費用や損害をカバーしてくれる可能性があります。保険が適用される典型的なケースは、「給排水設備の偶発的な事故」による水漏れです。これは、例えば床下を通っている給水管や給湯管が、予期せず突然破損して水が漏れ出し、床材や壁、家財道具に損害を与えた場合などが該当します。経年劣化が進行した結果、ある日突然ピンホールが開いた、というようなケースも「偶発的な事故」と見なされることが一般的です。この場合、漏水箇所の修理費用そのものではなく、漏れた水によって濡れてしまった床や壁の修復費用(損害復旧費用)が補償の対象となります。また、もしマンションで階下の部屋にまで被害を及ぼしてしまった場合は、「個人賠償責任保険」に加入していれば、階下への損害賠償費用を賄うことができます。一方で、保険が適用されないケースもあります。蛇口の閉め忘れや、明らかなメンテナンス不足による排水管の詰まりなど、予測可能だったり、入居者の過失が大きかったりする場合は対象外となることが多いです。また、パッキンなどの消耗品が単に劣化しただけ、というような自然な損耗も補償されません。もし、床下水漏れで保険の利用を検討するなら、まず第一に保険会社へ連絡し、事故の状況を報告することが重要です。修理業者に依頼する前に連絡するのが原則です。そして、被害状況の写真や修理業者の見積書など、請求に必要な書類を準備しましょう。諦める前に、一度ご自身の保険証券を確認してみる価値は十分にあります。